『ペンギン』を漢字で書くと
動物園や水族館ではおなじみの大人気なペンギン。パタパタ歩く姿やその人懐っこい体型から、見ているだけで和んでしまうそんなペンギンの漢字名があるのです。
『人鳥』
他にも以前は『企鵝』という和名も使われていたようです。
「企」は爪先立てるという意味で、「鵝」はガチョウの意味なんだそうです。
おもに南極大陸に生息する海鳥なのですが、−60℃にも達する南極で繁殖するわけなので、最も過酷な子育てをする鳥とも言われています。
『人鳥』という名前の由来には、立つと人間のような佇まいに見えるところからきているようなのですが、その由来もあってか、とても親しみやすい印象を持つ鳥でもありますね。飛べない鳥だからこそ、人間が身近に感じるのかもしれません。
しかし、このペンギンたちは泳ぐのがとても上手なのです。水中ではスイーっととても素早く泳ぎます。ペンギンたちは空こそ飛べませんが、水中ではフリッパー(翼)を広げてまるで羽ばたく様に華麗に泳ぐのです。今度、動物園や水族館でペンギンを見る機会があったら是非、水中を泳ぐ姿を見てみて下さい。きっと、ペンギンの可愛らしさもさることながら、鳥として海での生活に適応している逞しさを感じることができると思います。
ペンギンが歩いている姿を見ていると、見入ってしまう人は多いのではないだろうか。それはきっと、普段の日常生活ではまずお目に掛かれない動物だということ、独特の動き方や他の動物にはない見た目など、これからどんな事をするのだろうという未知な感じと期待が人々の視線を集めるのでしょう。人はペンギンではなくとも、先(未来)のことを知りたがる生き物だろう。そして、その未知のことを知ることによって、ある一定の満足が得られるのだろうと思う。
未来のことは、誰もが等しく知ることができない時間軸だ。逆に言うと、知ることができたとするならば、それもまた等しく誰もが得ることの出来る情報ということになる。まさにインターネット時代の恩恵であろう。ひとたび調べれば、画像であったり動画であったりと、ほとんどの情報が瞬間的に入手することが出来るようになった。しかも無料でだ。
しかし、ペンギン含めすべての動物は人間と同じ情報を得ることが出来ていない。人間以外の生物は、人間社会での成長のそれとは比例しておらず、ほとんど変わらない情報量なのであろう。
いつでもすぐに得られる情報は、使い方を誤ると意図しない結果になることもあるが、ほとんどの場合はメリットでしかない。検索するだけでペンギンの画像や動画を簡単に得ることができる時代になったが、逆にそんな便利な世の中になってしまっただけに、実際にペンギンを見る機会が減ったことは言うまでもないだろう。いや、正確には、『実際にペンギンを見ようとする』機会が減ったということだろうか。
人と人との関係も、お見合いのように写真だけではわからない部分は多いだろう。実際に会って話すことによって、その人の細かな雰囲気や気遣い、ちょっとしたしぐさや考え方など、時間をかけて初めてわかることが沢山あるだろう。
「百聞は一見に如かず」ということわざがある。
実物を自分の目で実際に見ることで初めて受ける感覚は、二次元の情報では決して得られないものだろう。