春を感じさせてくれる焼き菓子「さくらスフレ」
まだまだ厳しい寒さが残る2月。乾いた風が吹く日もだんだんと少なくなり、ところどころ柔らかな陽の光が差し込んでちょっとずつ春の気配が訪れる季節。そんな季節は温泉に浸かって日常の喧騒から解き放たれる遊び時間もまた贅沢を味わえるこの季節ならではの醍醐味であろう。
ちょっと遠くまで出掛けたくなるような青空が広がるそんな日は、自然と心も弾む。ドライブがてら高速道路を走りながら各駅停車のように迎えてくれるSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)を訪れたい。
ちょっとした旅行気分も味わいながら、購入意欲を掻き立ててくれるお土産品の数々も楽しみたい。
サービスエリアで見つけた「春の焼き菓子」
訪れたのは海老名サービスエリア。ここは神奈川県で唯一のSAでありながら、SA全国人気ランキングで常に上位に入っている言わずと知れた有名SAである。利用者数や販売商品数の多さからも、たびたびメディアに取り上げられるほどで、一般道路からも歩行者の出入りが可能な特殊なSAでもある。
さまざまな魅力的なお土産品の数々に目を奪われながら、春を目前にした季節にはぴったりの一品が目に止まった。「さくらスフレ」だ。
さくらスフレ
薄いピンク色にデザインされたパッケージの桜もやさしい春の季節感を感じる。さくらのスフレというそのままのネーミングも飾らないおしとやかな気品の良さも好感を覚える。
箱を開けるとひとつひとつが包装されているのも丁寧な心遣いを感じてうれしい。個包装の桜のデザインが、より春らしさを演出している。ちょっと食べるにはちょうど良いお菓子だ。5個入り756円(税込)なのもお手頃価格。1個あたり151円。
やわらかいスフレをくずさないように優しく袋を開けると、ふんわりと焼き上げられた「さくらスフレ」が現れる。やや焼き色が濃いようにも思うが、ここは焼き菓子ならではの難しいところでもあろう。ある程度焼かれていないと油っぱい味わいになってしまうし、食材の分量や焼き時間の調整は一筋縄ではいかないところも焼き菓子の難しさでもありおもしろさでもある。
割ってみると、さくらの香りとともに桃色のスフレ生地が顔を見せてくれた。さっそく頂こう。口に入れた瞬間に桜の風味が口いっぱいに広がる。桜好きにはたまらない焼き菓子だ。マドレーヌでもない、パウンドケーキでもない、スフレだ。僅かではあるが、みじん切りにした桜の葉の塩漬けが生地に練り込んであるのも、より桜を感じる。
原材料を見るとバターではなくマーガリンのようだが、なめらかな口当たりとふわっとした食感が春の柔らかな陽気を思わせる優しい焼き菓子だ。生地にチーズ風味のペーストと粉乳を加えられているところも奥深い味わいだ。
一足早く春を感じさせてくれる素敵なお菓子に出会えることが出来た。そして、春を味わいたいときに食べたい焼き菓子として、この一品を加えたい。